長野県松本市にある温浴施設が、全国約2万2000店を紹介する大手情報サイトの充実した施設部門で、2年連続の日本一に輝きました。この施設は林檎の湯屋おぶーとして知られ、地元の利用者からも圧倒的な支持を集めています。現在、中東情勢の悪化や円安の影響で、お湯を沸かすための灯油代が高騰し、経営を大きく圧迫しています。しかし、施設側は地域の人々の癒やしの場を守るため、入館料の値上げを行わない方針を貫いています。灯油高騰という逆風の中でも、攻めのリニューアルと独自のサービスで顧客満足度を高める姿勢が、全国1位という快挙に繋がりました。
林檎の湯屋おぶーの基本情報と入館料
全国の頂点に立ったこの施設は、リーズナブルな価格設定を維持しながら、高級スーパー銭湯並みの設備を提供しています。家計に優しい料金体系が人気の秘密です。
| 項目 | 内容 | 備考 |
| 施設名称 | 林檎の湯屋おぶー | 長野県松本市 |
| 大人入館料 | 750円 | 現時点での据え置き価格 |
| 施設数部門順位 | 全国1位 | ニフティ温泉2年連続 |
| 加熱方式 | 灯油ボイラー | 価格高騰の影響大 |
サウナリニューアルによる充実の設備

施設満足度を押し上げた大きな要因の一つが、2025年11月に実施されたサウナの大規模リニューアルです。サウナ愛好家、いわゆるサウナーからも高い評価を得ています。
- オートロウリュサウナのヒーター出力を従来の3倍に強化
- 水蒸気を一気に発生させることで急激な発汗を促す仕組み
- 長野の澄んだ空気を感じられる広大な外気浴スペースを完備
- 清潔感を最優先した施設管理で女性客の利用率も向上
- 複数の風呂の種類を揃え、飽きのこない入浴体験を提供
灯油高騰の経営危機を乗り越える地域愛
温浴施設の運営において、燃料費はコストの大部分を占めます。近年の原油価格高騰は、全国の銭湯やスーパー銭湯にとって死活問題となっています。松本市のこの施設でも、灯油代の高止まりが経営に重くのびしろを狭めていますが、サブマネージャーの中山氏は、今のところ入館料を上げる予定はないと明言しています。顧客に寄り添い、まずは足を運んでもらうことを最優先にするという、地域密着型の経営哲学が多くのリピーターを生んでいます。
食育を取り入れた独自のグルメ戦略
入浴後の楽しみである食事にも、全国1位ならではの工夫があります。特に注目されているのが、野菜を主役にしたジェラート店ソダテルの運営です。子どもたちが野菜への苦手意識を克服できるよう、カボチャや抹茶など、素材本来の甘みを活かしたフレーバーを常時9種類用意しています。ジェラートを通じて食育の達成感を味わってもらうという試みは、家族連れから絶大な支持を得ており、温浴施設の枠を超えたコミュニティ拠点としての役割を果たしています。
全国2万2000店の頂点に立つ理由
ニフティ温泉という大規模サイトで2年連続1位を獲得することは、並大抵のことではありません。林檎の湯屋おぶーが選ばれた理由は、単に設備が豪華だからというだけではなく、コスト増という苦境を客に転嫁せず、サービス向上で返そうとする姿勢にあります。灯油高騰という厳しい社会情勢の中で、多くの入浴施設が値上げを余儀なくされる中、意地でも現状を維持しようとするその心意気が、利用者の口コミを通じて全国的な評価へと繋がりました。